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「平和派(ハト派)こそ、頭に超がつく現実主義者(リアリスト)でなければならん!」、このセリフを現実世界の首相が言う日は何時?・5249(続・今年のG7は「関ケ原張りに旗幟の鮮明さが求められる」ってか・・)

ホント、今年のG7は益々「米中を主軸とした人革連(SCO)とG7の東西冷戦リバイバル」において「関係国に関ケ原張りに旗幟を鮮明にすることが求められる」展開になるようでして、ねえ…(思案)

益々もって「自主防衛なくして同盟なし&同盟とは相互扶助」「令和の大攘夷体制」の履行&構築がまったなし・・(思案)

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トランプ氏がG12を模索、文氏は招待を快諾 米韓首脳電話会談

 【ソウル=桜井紀雄】トランプ米大統領は1日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と電話会談し、9月以降に米国で予定する先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)に韓国など4カ国を招待する意向を表明したことに関連し、ブラジルを加えたG12への拡大を模索していると明らかにした。韓国の招待について文氏は「喜んで応じる」と謝意を伝えた。韓国大統領府が発表した。

 トランプ氏は「G7は古い体制で国際情勢を反映できていない」と主張し、他にオーストラリアやインド、ロシアも加えたG11やG12への拡大について意見を求めた。これに対し、文氏は「G7体制は全世界的な問題に対応するのに限界がある」と同意。トランプ氏は「その方向で努力する」と答えたという。

 韓国の参加に関し、文氏は新型コロナウイルスへの「防疫と経済の両面で韓国ができる役割を果たしたい」と強調した。

 トランプ氏は中国に対抗する枠組みとして韓国などの取り込みを狙っていると指摘される。経済面で中国への依存度が高い韓国の判断が注目されていた。(産経より抜粋)


G7の延期 拡大より結束を優先せよ

 トランプ米大統領が、6月下旬にワシントンで開催予定だった先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を9月以降に延期する考えを示した。

 G7の枠組みを「極めて時代遅れだ」とし、ロシア、オーストラリア、インド、韓国を加えG10またはG11に拡大したい意向も示した。中国問題を議題にしたいのだという。

 今年のサミット議長国・米国が判断したのであれば延期はやむを得ない。一方で、トランプ氏がG7をけなし、安易な拡大を唱えるのは極めておかしい。

 対中包囲網の形成という問題意識は理解できるが、進め方が間違っている。米国以外のG7各国は戸惑うだろうし、G10やG11を性急に作ったとしても足並みはそろうまい。まずはG7が結束して世界の課題に取り組むべきだ。

 6月下旬の開催をめぐってはドイツのメルケル首相が欠席の意向だった。他にも出席に消極的な首脳がいたとされる。新型コロナウイルス感染症への対応に忙しいとしてもメルケル氏の欠席方針は残念だった。ただ、欠席の意向にはトランプ政権とドイツが通商問題などで対立してきた事情も反映しているのではないか。

 今回のウイルス禍について、トランプ政権が中国政府や世界保健機関(WHO)の対応を問題視しているのはもっともだ。中国による南シナ海の軍事化を批判し、ファーウェイ(華為技術)などによる中国のデジタル覇権に待ったをかけている点も妥当だ。

 問題は、トランプ政権が、米国の伝統的同盟国であり世界の政治経済に影響力をもつG7各国を差し置いて新たな外交方針を打ち出すことである。

 G10やG11で対中包囲網を築こうとしても、米国以外のG7各国以上に中国との関係を重視してきたロシアや韓国が簡単に応じるわけがない。ロシアの再加入は、G8から外された契機となったクリミア併合を容認することになってしまう。韓国は対日関係で国際法をたびたび無視し、北朝鮮に接近しようとしている。

 G7サミット枠外の一時的な招待国とするならともかく、新たな枠組み作りは乱暴すぎる。経済政策を含め合意形成が難しい20カ国・地域(G20)サミットの二の舞いになるだけだ。安倍晋三首相はトランプ氏に対し、G7の結束優先を働きかけてもらいたい。(産経より抜粋)


コロナ拡散日本も中国の責任問え




6/1(月) 23:02配信 Japan In-depth



【まとめ】





平成29年11月11日(現地時間)、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議にて習近平中国国家主席と握手する安倍首相 出典:首相官邸
・「ハドソン研究所」リビー氏が中国のコロナ拡大の責任を追及。

・日本にアメリカと一体になって中国政府の責任への追及を期待。

・安倍政権の対応、日米同盟に影響及ぼす動向として注目される。







ルイス・リビー氏 出典:Hudson Institute
中国政府が新型コロナウイルス感染を国際的に広めた責任を日本はアメリカとともに厳しく追及してほしい――ワシントンの大手研究機関の代表がこんな意見を発表した。同研究機関はトランプ大統領が次期駐日大使に任命した人物が所長を務めてきた実績があり、今回の意見もトランプ政権やアメリカの次期日本大使の主張ともなりそうだ。

コロナウイルス大感染に対する中国政府の責任の追及を日本にも呼びかけたのはワシントンの有力シンクタンク「ハドソン研究所」の副所長ルイス・リビー氏である。

ハドソン研究所はワシントンの多数の研究機関でも最古に近い伝統を保ち、トランプ政権にもきわめて近い。同政権のマイク・ペンス副大統領やマイク・ポンペオ国務長官が重要な対中新政策を公表する際にもハドソン研究所の集会で演説して、最初にその発表の機会とした実績がある。

またハドソン研究所のケネス・ワインスタイン所長は2020年3月にはトランプ大統領から次期日本駐在大使に任命された。ワインスタイン氏はまもなく議会上院での任命承認を経て、東京に赴任することになっている。

副所長のリビー氏は同研究所の政策面での中心人物となっており、その意見表明はワインスタイン所長やトランプ政権の意向をもたぶんに反映している。

リビー氏は先代ブッシュ政権で国務、国防両省の高官を務め、国家安全保障や対アジア戦略に関与してきた。二代目ブッシュ政権では大統領補佐官やディック・チェイニー副大統領の首席補佐官として活動した。

リビー氏はワシントンの政治・外交雑誌のナショナル・インテレストの5月発売の最新号に「コロナウイルス後の中国と対決するために、われわれはより大きな構図をみすえねばならない」と題する論文を発表して、この意見を述べた。

ルイス論文の骨子は以下のようだった。



・ポンペオ国務長官が4月23日にも明確に言明したように、中国は全世界と共有すべき新型コロナウイルスについての情報を隠すことによって全世界の数えきれない市民たちに重大な苦痛と多数の死をもたらした。アメリカ国民は怒っており、中国はその代償を支払わねばならない。

・昨年末から今年1月にかけて中国の最高指導層は自国内でのコロナウイルス感染症に適切な対処をせず、中国内部で多数の犠牲者が出ることを放置しただけでなく、数千、数万の感染者が国外に出ることをも黙認した。その結果、全世界で甚大な人的、経済的な被害を招いた。

・中国共産党政権はコロナウイルスについての秘密を隠蔽し、その危険性を十分に知りながら、諸外国の政府や国民に知らせないまま、ウイルスの国際的な大感染を引き起こした。その背景には各国政府が油断や楽観や無知により、自らの感覚を麻痺させてきたという実態が存在した。

・中国共産党政権はコロナウイルス大感染の以前から香港やウイグルでの人権弾圧を断行して、住民多数を苦しめてきた。アメリカはトランプ政権の主導の下、政府や議会が中国のこの弾圧政策に抗議をしてきたが、今回のコロナウイルスの大感染でそれまでの中国追及の勢いを削がれ、方向をずらされることとなった。



リビー論文は以上のように中国政府のコロナウイルスの国際的な拡散に対する責任を鋭く追及していた。その追及はウイルス問題だけでなく、中国政府がその以前から進めてきた香港や新疆ウイグル自治区での弾圧や抑圧の行為にも向けられるべきだと強調していた。

そのうえでアメリカは中国の今回のウイルスへの対処のゆがみを欧州諸国や日本と一致して追及することを提唱していた。日本に対してはトランプ政権が安倍晋三首相の以前の対中姿勢を高く評価したことを指摘して、とくに大きな期待を表明していた。

その要旨は次のようだった。

・ポンペオ国務長官が4月23日にも明確に言明したように、中国は全世界と共有すべき新型コロナウイルスについての情報を隠すことによって全世界の数えきれない市民たちに重大な苦痛と多数の死をもたらした。アメリカ国民は怒っており、中国はその代償を支払わねばならない。

・昨年末から今年1月にかけて中国の最高指導層は自国内でのコロナウイルス感染症に適切な対処をせず、中国内部で多数の犠牲者が出ることを放置しただけでなく、数千、数万の感染者が国外に出ることをも黙認した。その結果、全世界で甚大な人的、経済的な被害を招いた。

・中国共産党政権はコロナウイルスについての秘密を隠蔽し、その危険性を十分に知りながら、諸外国の政府や国民に知らせないまま、ウイルスの国際的な大感染を引き起こした。その背景には各国政府が油断や楽観や無知により、自らの感覚を麻痺させてきたという実態が存在した。

・中国共産党政権はコロナウイルス大感染の以前から香港やウイグルでの人権弾圧を断行して、住民多数を苦しめてきた。アメリカはトランプ政権の主導の下、政府や議会が中国のこの弾圧政策に抗議をしてきたが、今回のコロナウイルスの大感染でそれまでの中国追及の勢いを削がれ、方向をずらされることとなった。



リビー論文は以上のように中国政府のコロナウイルスの国際的な拡散に対する責任を鋭く追及していた。その追及はウイルス問題だけでなく、中国政府がその以前から進めてきた香港や新疆ウイグル自治区での弾圧や抑圧の行為にも向けられるべきだと強調していた。

そのうえでアメリカは中国の今回のウイルスへの対処のゆがみを欧州諸国や日本と一致して追及することを提唱していた。日本に対してはトランプ政権が安倍晋三首相の以前の対中姿勢を高く評価したことを指摘して、とくに大きな期待を表明していた。

その要旨は次のようだった。



・いまやコロナウイルスはベルリン、パリ、ニューヨーク、そして東京を襲った。アメリカ、ヨーロッパ、そして日本はいずれも中国政府の責任に関して明確な判断を下すことを余儀なくされるにいたった。曖昧な態度は許されない。各国の政治指導者たちは中国に対して断固とした抗議の言動をとらねばならない。

・トランプ政権が2018年に中国政府の不当な行動を非難するペンス副大統領による重要演説を明らかにしたとき、日本の安倍首相はとくに強く賛同を表明した。他の諸国の指導者の多くは下を向いたり、沈黙を保ったり、明らかに中国を恐れて、前向きな態度をとらなかった。だが今回は明確な対応をみせないことの危険性が十分に証明された。



リビー論文はこのように安倍首相へのトランプ政権からの期待の大きさを強調して、とくに日本政府にアメリカと一体になってのコロナウイルス拡散での中国政府の責任への追及や糾弾の言動を頼りにしているという基本線を明示したのだった。

中国への融和ともうけとれる言動を散見させるようになった安倍政権が果たしてどこまでこのアメリカ側の期待に応じられるのか、その展望は日米同盟の連帯にも影響を及ぼす動向としていまや注目されるわけである。(Yahoo!より抜粋)




コロナ後の米中覇権争いは中国有利、世界が直面する「より深刻な問題」


6/2(火) 6:01配信 ダイヤモンド・オンライン



● コロナとの戦いは 中国の勝ちに

 新型コロナウイルスは猛威を振るい、世界のほとんどの国に拡大した。世界の感染者数は直近では600万人を超えて約613万人に、死者数は約37万人に達している。中でも米国の感染者数は約179万人、死者数は約10万人を超え、それぞれ世界のほぼ3分の1を占めている。

 中国の感染者数は約8.3万人、死者数は5000人弱だ。中国の習近平主席が「人民の戦い」、米国のトランプ大統領が「戦時の大統領」と述べたように「コロナとの戦争」と見れば、米国の犠牲者は中国より多く、中国の勝ちと言えるだろう。

 中国の現状は経済被害もあまり大きくなく、経済回復にも早く着手している。この勢いの違いはコロナ後の米中の覇権争いに影を落とすことになるだろう。

● 「早期鎮圧」で 共産党体制の優位性誇示

 新型コロナウイルスは、昨年12月に武漢市で発生したが、中国政府はその情報を隠し、WHO(世界保健機関)への報告が遅れるなど、初動できちんとした対応をしなかったことが、感染が世界に広がった原因と非難されている。

 「世界の工場」としてグローバルサプライチェーンの中心にいる中国の製品や部品の供給がストップし、世界経済が大混乱に陥った。


 だが中国は、1月23日に中央政府の指揮により武漢市・湖北省を封鎖すると、全国から多数の医師や看護師を動員、感染アプリと監視カメラ、スマホを連動するシステムを短期間で作り上げ、濃厚接触者を調べ、隔離し、4月8日には武漢市の封鎖を解除するなど、短期間で少なくとも表向きはコロナ感染を収束させた。

 5月22日には、延期した全国人民代表大会(全人代)を開催。李克強首相は政府活動報告で「感染対策は戦略的成果を収めた」と、共産党指導のコロナ対応の正当性を強調した。

● 米国は最大の感染国に 大統領選の思惑で“自滅”

 米国は1月に感染者が出ると中国からの入国を制限するなど、当初の措置は手際が良かったが、いまや感染者数、死亡者数が最も多い世界最大の感染国になってしまっている。

 トランプ大統領は再選を意識して都市封鎖などによる経済への悪影響を避けるため、楽観的な見通しを述べ、対策が遅れたと言われている。

 都市封鎖は州知事の権限のため、大統領選への思惑から共和党系と民主党系の州で対応が分かれ、さらに大統領と民主党系知事の対立が見られる。

 これではコロナ戦争に勝てない。経済被害も大きく、失業率はすで15%に達し、年央には25%になる模様だ。GDPもマイナス成長に陥っている。

● 「中国分離」を進める米国 中国は自主開発路線で対抗

 米中の覇権争いは「コロナ戦争」を経て、中国の台頭が加速し、米国の覇権に迫る勢いだ。

 中国は建国100年にあたる2049年までに「社会主義現代強国」として米国に並ぶ覇権を確立する長期戦略を立てているが、米国の対中戦略は短期や中期の戦略が中心だ。

 米国では、中国批判に関しては、共和党も民主党も統一されている。これは民主党のバイデン大統領候補が当選しても変わらないだろう。

 コロナ問題で、対応が中国寄りだとしてWHOへの拠出金を停止したが、米議会などでは、米国民が既に提訴しているコロナ感染被害に対する中国への損害賠償請求を国としても行うとか、中国からの輸入品に報復関税を導入するといった声が出ている。

 米国は今後、戦略的に中国とのデカップリング(分離)を進めるだろう。

 これに対し、中国は自国の非を認めるとは思われず、米国のハイテク技術に依存しなくてよいように自主技術開発を進め、中華民族の栄光を回復する長期路線をまい進すると見込まれる。

 経済や先端技術、外交など分野別に米中の争いの今後を予想してみると、当面は中国が有利な情勢だ。

● コロナ後、進むテレワーク 「5G」連動で米国を追い抜く勢い

 IT分野の競争では、コロナ戦争で、世界中でテレワークやオンライン授業、WEB会議が進んだため、米国のGAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)がさらに成長し、世界のプラットフォーマーの地位を確実にしている。

 中国は、国民のスマホを活用し、感染アプリで行動を把握し、陽性感染者との接触を感知して隔離し、監視カメラやドローンと組み合わせて行動を監視する社会システムを短期に開発してコロナ制圧に効果を上げた。

 そこで集積された膨大なビッグデータはAI(人工知能)の開発に使われている。また在宅勤務や在宅学習を強力に指示し、テレワーク、WEB会議、オンライン授業が急速に普及した。

 間もなくデジタル人民元の社会実験を深セン市などで始める予定であり、世界一の第5世代移動通信システム(5G)と連動して、中国主導の壮大な情報経済圏を作り上げ、IT分野で米国を追い抜く勢いだ。

● 医療機器・医薬品が戦略物資に 「医療覇権」をめぐる競争激化

 コロナ対応で、世界の80カ国が医療機器やマスクなどの輸出制限をするなど、医療関係物資が戦略物資になり、米中間で、医療覇権を巡る新たな争いが加わった形だ。

 米国は医学や、医療、医薬品、医療機器などで世界一の水準にある。米国企業が開発したレムデシビルをコロナ治療薬として世界で最初に承認した。

 しかし、医療用品や後発薬の原薬の多くを中国に依存していることが明らかになり、米国内で生産する動きが起きている。

 中国はすでに米国に次いで、世界第2位の医薬品生産国で、日本の4倍の規模だ(1位米国1818億ドル、2位中国1625億ドル、3位アイルランド480億ドル、4位日本388億ドル、2018年の付加価値額)。

 中国は医療分野を「中国製造2025」の重点分野に指定して、国際競争力の強化に力を入れている。

 現在、コロナウイルスのワクチンや治療薬、治療法の開発を進めているが、開発に関する生命倫理基準が日米欧に比べ緩いと言われている。その結果として、これらの開発が日米欧より先行する可能性もある。

 医療用品では世界一の生産国であり、医療機器も数年で米国に並ぶ勢いだ。

 リーマンショックの際に、中国は「内需拡大策」を打ち出し、鉄鋼などの生産能力を一気に拡大した。低価格の中国の鋼材が輸出され、他国の鉄鋼業を弱体化させ世界を制覇したことと同じことが、医療用品などの分野で起きる可能性がある。

 医療分野は米国が世界を制覇してきたが、中国は米国の医療覇権をも崩そうとしている模様だ。


● GDPで追い抜く時期 2030年頃に早まる可能性

 米国はコロナの収束の時期が見通せず、経済は、現状では世界恐慌以来の不況が数年続く可能性がある。

 中国は輸出に依存する経済なので、世界経済の不況の影響で中国の成長率は従来よりは低下するだろう。だが、不況が長期化しそうな米国と比べると、有利な状況が続く。

 IMFによれば、2020年、2021年の成長率は、米国は-5.9%、4.7%、中国は1.2%、9.2%とそれぞれ予測されている。これまでGDPでは、中国が2030年代央に米国を追い抜くと見られていたが、米国より高い成長率のため、2030年頃に追い抜く可能性が出てきた。

● 「自国中心」一段と強まる米国 中国は「マスク外交」で影響拡大

 経済回復の勢いの違いは、米中の外交や安全保障政策についても影を落とす可能性がある。

 軍事力では、米国が世界一の軍事力を有している状況は短期的には変わらない。

 ただ、原子力空母「セオドア・ルーズベルト」で大量のコロナ感染者が見つかり、運用を停止しているなど、コロナ問題が海軍力にも影響を及ぼしていることは確かだ。

 米国は国内経済回復に財政資金を大幅に投入するため、軍事予算に回す金額が少なくなると見込まれる。

 外交面でも、米国はコロナ戦争で一段と「自国中心」になっている。世界のリーダーとしての意識も行動も見られない。

 WHOへの拠出金停止や脱退示唆は他国から評価されていない。中国の責任追及についても、心の中では共鳴している国はあっても、表立って同調する国はないだろう。隣国のカナダとさえマスクの輸出を停止したことで対立している。

 これに対して、中国はマイペースで米国覇権の打破を追求している模様だ。「強権政治は民主主義に負けるはず」と欧米諸国から言われても気にしないし、米国が混乱している今がチャンスと考えている戦術家がいてもおかしくない。

 「一帯一路」のプロジェクトはコロナの影響を受けて停滞している国もあるが、逆に「マスク外交」「健康一帯一路」を掲げて医療援助を進めている。

 米国のニューヨーク州にも医療機器を送り、知事に感謝されている。

 中国は医薬品や医療機器を戦略物資として位置づけ、これらを供与するマスク外交を展開している。コロナ対策で困っている国は、中国からの医療援助を受け入れる。その結果、中国の影響力が強まる国が増えるだろう。

 軍事力も相変わらず強化に力を入れている。コロナ戦争中も南太平洋で軍事訓練をしている。さらに、南シナ海の南沙諸島や西沙諸島に行政区を置くなど、軍事活動や領土拡張を従来通り行っている。

● 世界で「鎖国」化進む サプライチェーンの見直しも

 ただ世界の情勢をみると、コロナの感染はブラジルやアフリカなどの新興国への波及や、また欧州やアジアでも第2波、第3波が懸念され、世界でこの問題が終息するまでには、3~5年かかるとの見通しもある。

 その間、輸入感染の恐れがあるため人の移動が制限され、世界の「鎖国」状態が続き、経済活動も制限される。

 米中の覇権争いを見る限り、当面、経済を先に回復軌道に乗せつつある中国が有利な情勢といえるが、世界の状況もコロナで変わり、各国ともに“自国ファースト”を強めることになるだろう。

 世界は90年代以降のグローバリゼーションにより、貿易や投資の自由化が進められて多くの国が成長を享受し発展した。

 特に中国は改革開放路線や2001年のWTO(世界貿易機関)加盟により、グローバリゼーションのメリットを最大限に得て「世界の工場」になった。

 しかし、コロナの教訓からグローバルサプライチェーンの見直しが進み、生産拠点の国内回帰や中国以外の国への移転が進む。各国が国民経済の立て直しを優先する結果、グローバリゼーションから「ナショナリゼーション」への回帰が進むだろう。

● 国内対策に忙しく連携弱まる 懸念される世界政治の空洞化

 各国は経済の回復などの国内対策に忙しく、国際協調の余裕や世界の連携がなくなる恐れがある。

 主要国首脳会議としてのG7やG20は、機能低下がいわれてきたが、コロナ後はさらに進むだろう。

 米国ではトランプ大統領は再選を優先し、世界をリードする気はない。アメリカファーストをさらに強めるだろう。自らWTOなどの国際ルールを破り、WHOなどの国際機関を敵視している。

 中国は米国に入れ替わるように、マスク外交を進め、またWHOへの資金拠出などを進め国際機関への影響力強化を図るだろう。ただあくまでマイペースであり、世界共通の利益よりは自国の権益拡大に執心しているように見える。

 欧州は英国がEUから離脱し、ドイツ、フランスはいまだ国内のコロナ対策で手いっぱいで、財政悪化が目立つイタリアやスペインを助ける余裕がなく、ましてや世界まで手が回らない。世界はリーダー国のいない「Gゼロ」の様相をますます強め、「世界政治の空洞化」が懸念される。世界の政治経済が従来とはすっかり変わる新常態(ニューノーマル)となるのに対し、日本は自国の力で備えなければならない。

 同時に、日本は良心的な国々と協力して世界が協調する仕組みを作る努力をすべきだ。(Yahoo!より抜粋)


香港「国家安全法」巡る米中対決、中国に勝ち目ナシと言える理由


6/2(火) 6:01配信 現代ビジネス

 21世紀の地球を、新型コロナウイルスという未曽有の危機が襲い、人類は丸く協力してこの危機に立ち向かうと思いきや、さにあらず。むしろウイルス禍をきっかけに、「米中2大国」の「新冷戦」に、一直線に向かいつつある――。


 今回、両国がエキサイトしている直接のきっかけは、中国が全国人民代表大会(5月22日~28日)の最終日に、「香港特別行政区の国家安全を維持する法律制度と執行メカニズムの確立・健全化に関する決定(草案)」を可決したことだった。ずいぶん長たらしい名称だが、これは国家安全法を近く香港に向けて定めるということだ。

 国家安全法とは、習近平政権が2015年7月1日(奇しくも香港返還18周年記念日! )に中国国内で施行した、中国国内の安全を守るための法律である。全7章84条からなるが、例えばこんな規定が定められている。

 〈(第7条)国家の安全を維持し、憲法と法律を順守し、社会主義法治の原則を堅持する。

 (第11条)中国の主権と領土の完備は、侵犯と分割を許さない。国家主権の維持、統一と領土の完備は、香港・マカオの同胞及び台湾同胞を含む全中国国民の共同の義務である。

 (第15条)国家は中国共産党の指導を堅持し、中国の特色ある社会主義を維持する。(中略)国家はいかなる国への謀叛、国家分裂、煽動叛乱、転覆、もしくは人民民主専制政権を煽動転覆しようとする行為をも防止、制止し、法に基づいて懲罰する。

 (第77条)公民及び組織は、下記の国家の安全を維持、保護する義務を履行せねばならない。

 1.憲法、法律法規の国家安全に関する規定の順守
2.国家の安全に危害を及ぼすことにつながるものの即時報告
3.国家の安全に危害を及ぼす活動の証拠を知った際の実直な提供
4.国家の安全活動に利すること、もしくはその他の協力の提供
5.国家の安全機関、公安機関及び関係する軍事機関に対する必要な支持と協力の提供
6.知り得た国家機密の保守
7.法律、行政法規規定のその他の義務 〉

 このように、同様の法律を持たない日本から見ると、かなり「おっかない」法律なのである。

 今回、この法律を、「2047年まで『一国二制度』(中国大陸は社会主義で香港は資本主義)を貫く」としている香港特別行政区にも適用させるということだ。

賛成2878票、反対1票、棄権6票





gettyimages
 中国から見ると、1997年にイギリスから返還された香港と、1999年にポルトガルから返還されたマカオは、二人の息子のような存在だ。ところが「長男」(香港)は聞き分けの悪い劣等生で、「次男」(マカオ)は親に従順な優等生なのである。

 例えばマカオでは、返還10年後の2009年に、マカオの安全規定(マカオ特別行政区基本法第23条)を定め、後の中国の国家安全法と符合させている。ところが香港では、2003年に香港特別行政区が同様の法律を定めようとしたところ、50万人デモが起こり、頓挫してしまった。それどころか、董建華(Dong Jianhua)初代行政長官が、この責任を取って辞任するという事態に発展した。

 香港特別行政区基本法の第23条では、こう定めてある。

 〈 香港特別行政区は、自ら法律を定めて、いかなる国家への謀叛、国家分裂、煽動叛乱、中央人民政府の転覆及び国家機密を窃取する行為を禁止せねばならない。外国の政治組織・団体が香港特別行政区において政治活動を行うことを禁止する。香港特別行政区の政治組織・団体と外国の政治組織・団体が関係を作ることを禁止する 〉

 ここで言う「自ら法律を定めて」ということを、香港特別行政区政府(林鄭月娥長官)がいつまでたってもできないから、代わりに中央政府が定めてしまおうというわけだ。

 5月28日の全国人民代表大会での議決は、賛成2878票、反対1票、棄権6票だった。これだけの中国国内での強烈な締め付けにもかかわらず、反対を表明する代表が1人、棄権という「消極的反対」に回る代表が6人いたことは意外だった。

 もしかしたら、香港特別行政区から来た代表者かもしれない。あるいは、新疆ウイグル自治区かチベット自治区の代表者だろうか。一応、秘密投票になっているが、押しボタン式なので、実は誰がどういう投票行動を示したかが分かるという説もあるだけに、勇気ある行為である。

「香港制圧」に向けた第一歩





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 なぜ中国は今回、ここまで急いでこの議決を行ったのか。

 よく言われているのは、香港で9月に立法会選挙を控えているので、それまでに香港国家安全法を制定し、選挙に備えようとしているということだ。この法律を整備すれば、何らかの理由をつけて「合法的に」民主派候補者、及びその支持者の動きを制圧できるというわけだ。

 昨年11月の香港区議会議員選挙(地方選挙)では、北京政府が民主派の支持を甘く見て、「民主派」389議席対「建制派」(親中派)60議席と、民主派の圧勝に終わった。もしも同様のことが9月に起こったら、香港議会が「憲法」に相当する香港特別行政区基本法さえ改正し、香港独立を果たしてしまうと、北京政府は危機感を募らせているのだ。

 ある中国共産党関係者は、次のように語る。

 「自宅の庭で一年間も暴れまわっている不穏分子を、これ以上、看過することはできないということだ。これはどの国であっても同様だろう」

 だが、民主派の側に立つ香港人の知人たちに聞くと、いくつかの興味深い指摘をした。

 「昨年6月から香港で起こった大規模なデモには、実は少なからぬ中国大陸の学生たちが混じっていた。彼らが香港のデモにわざわざ参加した理由は、香港の民主化に共鳴したということもあるが、いずれ中国大陸でも同様のデモを起こしたいと考えているからだ。

 今年に入って新型コロナウイルスの影響で、中国は未曽有の不景気に見舞われている。特に、製造業のメッカである(香港に隣接した)広東省では、失業者が街に溢れている。彼らは北京政府に、強烈な不満を抱いている。

 つまり、香港のデモを許せば、この先それが広東省に飛び火するリスクが高いと北京政府は見ているのだ。北京政府が本当に恐れているのは、香港よりもむしろ中国大陸でのデモ拡散だ」

 「北京政府が本当に見据えているのは、香港ではなく台湾だ。『香港制圧』は近未来の『台湾制圧』のワンステップなのだ。

 台湾は、新型コロナウイルスの人口10万人あたりの感染者数と死亡者数で、世界最低に抑え込んだ。こうしたことから、5月20日に始まった2期目の蔡英文政権は、圧倒的な支持を得て、独立志向を強めている。これに北京政府は危機感を強めていて、何とか手を打たねばということで、まずは香港を平定しようということなのだ」

 それぞれ説得力のある意見である。いずれにしても、中国が「香港制圧」に向けて、大きな一歩を踏み出したことは間違いない。

飛んで火に入る夏の虫





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 だが、このことが「虎の尾」を踏んでしまった。米ドナルド・トランプ政権が、ここぞとばかりに攻勢を強めたことだ。

 新型コロナウイルス騒動が起きる直前の1月15日、米中は第1段階の貿易交渉に合意した。中国は向こう2年で、2000億ドル分のアメリカの農産物などを購入することになった。

 私は以前からこのコラムで指摘しているが、いまのトランプ政権には、中国政策に関して、二つのグループが存在する。一つは、貿易不均衡の是正を重視する「通商強硬派」で、代表格はトランプ大統領だ。

 もう一つは、「中国は21世紀のソ連である」として、中国の社会主義体制そのものを弱体化しようとする「軍事強硬派」で、代表格はマイク・ペンス副大統領だ。なおマイク・ポンペオ国務長官は、これら両派に属している。

 過去3年半近くのトランプ政権は、この両派のどちらの発言権が強いかで、対中政策を変化させてきた。今年1月の合意は、「通商強硬派」の側が中心になって進めたものだった。トランプ大統領にしてみれば、貿易交渉で中国を屈服させたら、11月の大統領選挙で有利になると考えたわけだ。実際、第1段階の合意後、アメリカの株価は上昇を続けた。

 ところが3月に入って、思わぬ誤算が起こった。新型コロナウイルスがアメリカに蔓延し、5月31日現在で、感染者数171万4671人、死者10万3605人も出したことだ。

 アメリカ労働省の5月28日の発表によると、5月23日までの1週間に新たに申請された失業保険の件数は212万3000件で、非常事態宣言を出した3月中旬以降の10週の合計は、4000万人を突破した。これは失業率25%にあたり、世界恐慌の最悪期の1933年の統計に匹敵する。

 こうなると、世界恐慌中の1932年の大統領選挙で、共和党のハーバート・フーバー大統領が、民主党のフランクリン・ルーズベルト候補に再選を阻まれたように、トランプ大統領も民主党のジョン・バイデン前副大統領に再選を阻まれる可能性が高くなる。実際、「老いぼれバイデン」と蔑んでいた77歳のライバルに、すでにリードを許している。

 崖っぷちに立たされたトランプ大統領としては、一発逆転を狙って、「敵」が必要である。それは、新型コロナウイルスをアメリカに蔓延させた発生源の中国をおいてない。中国というヒール役に立ち向かう「正義のヒーロー」の顔を見せることによって、再選を果たそうとしているのだ。

 そんな折、5月28日に「悪の中国」が、香港の民主化を取り締まる国家安全法を制定するという方針を決めたのである。トランプ大統領はこれまで、人権問題にはまるで無頓着だったが、今回ばかりは、「飛んで火に入る夏の虫」と言わんばかりに、強烈な反応に出たというわけだ。

トランプ大統領、怒りの演説





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 トランプ大統領は先週末の5月29日午後3時前、わざわざ中国問題のためだけに、ローズガーデンで記者会見を開き、中国に対して罵詈雑言を浴びせた。「通商強硬派」だったトランプ大統領の再選に賭ける中国に向けた怒りに、「軍事強硬派」の激しい主張も組み入れた、盛りだくさんの内容だった。

 少し長くなるが、10分間の演説の要旨を訳出する。

 「今日は中国との関係と、アメリカの安全、繁栄を守るためのいくつかの新しい対策について話す。

 中国の不正行為のパターンは周知のごとくで、彼らは何十年もの間、前代未聞のようにアメリカを食い物にしてきた。年間何千億ドルもが、特に前政権時代に中国との取引で失われた。中国はアメリカの工場を襲撃し、仕事を奪い、産業を根絶やしにし、知的財産を盗み、WTO(世界貿易機関)での関与をエスカレートさせた。さらに悪いことに、中国は発展途上国ヅラして、アメリカを含む他国には与えられない多くの権益を享受してきたのだ。

 中国はまた、太平洋の領土を違法に主張しており、航行の自由と国際貿易に脅威を与えている。かつ中国は、香港の自治を保証するという世界に向けた約束を反故にした。

 アメリカは中国とのオープンで建設的な関係を望んでいるが、そこへ至るには、こちらも国益を積極的に守っていく必要がある。中国政府は絶えずアメリカや他国との約束を破っているからだ。

 これらの明白な事実を見過ごしたり脇へ置いておくわけにはいかない。いまや世界は、中国政府の不正行為の結果に悩まされているからだ。武漢ウイルスの中国の隠蔽によって、疫病は世界に広がり、パンデミック(世界的流行)を起こし、10万人以上のアメリカ人、100万人以上の世界の人々の命が犠牲になったのだ。

 中国当局は、WHO(世界保健機関)への報告義務を怠り、自分たちがウイルスを最初に発見した際、WHOに圧力をかけてミスリードした。無数の命が奪われ、世界中が深刻な経済危機に見舞われた。私は中国からの入国禁止措置を強く勧められてそうしたが、これは100%正しい応対だったことが示された。

 中国は完全に、WHOを支配している。アメリカは年間4.5億ドル近く払っているのに、中国は4000万ドルしかはらっていないにもかかわらずだ。そこでアメリカが関与するWHO改革を直接、要求したが、WHOは行動することを拒否した。だから今日、WHOとの関係を断ち切り、その資金を他の世界的で価値ある、緊急の公共衛生のニーズに振り向けることにした。

 世界は中国からのウイルスに関する回答を必要としている。透明性を持たねばならない。なぜ武漢を封鎖して感染者を閉じ込めたのか? それによってウイルスは北京へは行かず、代わりにヨーロッパやアメリカを含む世界中を回遊した。

 計り知れない死と破壊をもたらしたのだ。アメリカだけでなく世界に対する釈明が必要だ。このパンデミックによって、アメリカの経済的独立を築き、重要なサプライチェーンを再構築し、アメリカの科学的技術的先進性を保護するという決定的な重要性を強調したい。

 何年もの間、中国政府はアメリカの産業機密を盗もうと多くの違法なスパイ行為を行ってきた。今日、私は、国家の重要な大学研究をより安全にすること、及び潜在的な安全リスクのある中国からの特定の外国人の入国を一時停止するという宣言を行う。

 私はまた、アメリカの金融システムを保全する行動を取っている。それは世界最高のものだ。私は金融市場に関する大統領ワーキンググループに、アメリカの投資家を保護する目的で、アメリカの金融市場に上場している中国企業の様々な慣行を研究するよう指示している。投資会社は顧客に対し、同じルールに則っていない中国企業への資金調達に関して、目に見えない過度のリスクを課すべきではない。アメリカは公正さと透明性を付与されるべきだ。

 アメリカが取っている最重要の行動の中には、深く込み入った香港で繰り広げられている状況に関するものがある。今週、中国は一方的に香港の安全保障上のコントロールを敷いた。これは1984年の(中英共同)宣言における北京のイギリスとの条約上の義務、及び27年前の香港基本法に明記された規定への明らかな違反行為だ。

 今回の中国政府の香港に対する行動は、香港が長年にわたりとても誇りにしてきた地位を低下させる中国側の一連の措置の最新のものと言える。

 これは香港人と、中国の国民、それに世界の人々にとっての悲劇だ。中国は、国家の安全を守っているのだと主張する。だが実際には、香港は自由社会として、これまで安全で繁栄してきたのだ。北京の決定こそがそれらすべてをひっくり返すことになる。中国の侵略的な国家の安全保障の範囲を、以前は自由の砦だったものにまで拡大することなのだ。

 他の最近の領土の自由を貶める行為と同様の今回の侵犯行為によって、香港はもはや明らかに、中国に返還以降の特別待遇に値する十分な自治が行われていないとみなす。中国は、約束した「一国二制度」という公式を、「一国一制度」に組み替えてしまった。そのため私は、香港の(中国本土とは)異なる特別例外措置を取り外す作業を始めるよう行政府に指示している。

 今日の私の発表は、犯人引き渡し条約から双方使用の技術の輸出管理まで、ほとんど例外なく、香港とのあらゆる協定に影響を与えるものとなるだろう。

 中国の安全保障機関による監視と処罰の危険の高まりを反映させるため、香港に対する国務省の旅行勧告を改定する。他の中国の地域とは異なる分け隔てた香港の税関、旅行の特恵待遇を解除する手続きを起こす。

 アメリカはまた、香港の自治の侵食――それは見ただけで完全に香港の自由を窒息させる措置だ――に、直接もしくは間接に関与する中国と香港の当局を制裁するための必要なステップを取る。アメリカの行動は強力で、意義のあるものだ。

 20年以上前、1997年の雨夜に、香港でイギリスの兵士がユニオンジャックを降ろし、中国の兵士が五星紅旗を掲げた。香港の人々は、同時に中国の遺産とユニークな香港のアイデンティティに誇りを持っていた。香港の人々は、その数年、数十年の後に、中国が香港を明るくダイナミックな都市に似合うよう変容させてくれると期待を寄せていた。世界の人々も、香港が過去の中国を反映させた成長ではなく、中国の未来を垣間見るような存在になるという楽観的な目で刮目していたのだ。

 以上、私はすべての決定において、引き続き自信を持って、アメリカの労働者、家族、市民を守っていく」

 以上である。ずいぶんといろんな要素をてんこ盛りにしているが、トピックとしては次の7つである。

 1)貿易・産業上の不正
2)南シナ海の不当な支配
3)新型コロナウイルスの蔓延
4)WHOの支配(WHOからの脱退)
5)中国人研究者・留学生の制限
6)中国企業のアメリカ市場からの追放
7)香港の特別措置の見直し

 このうち、紙幅の関係もあるので、以下、香港問題に絞って述べたい。

中国側に勝ち目はない





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 アメリカが香港について規定した法律は二つある。

 一つは、1992年に定め、1997年の返還時に施行した「米国香港政策法」(United States–Hong Kong Policy Act)。これはトランプ大統領が言及していた「香港を中国とは別枠とみなして各種の優遇措置を取る」というものだ。

 もう一つは、昨年11月に成立した「香港人権民主主義法」(Hong Kong Human
Rights and Democracy Act)。こちらは、最低でも年に一度、国務長官が香港の「一国二制度」の状況を連邦議会に報告し、「米国香港政策法」を見直すかどうかを検討するというものだ。

 私は「香港人権民主主義法」成立後の昨年末、香港で各界の人々を取材した。その模様は新著『アジア燃ゆ』(MdN新書)に詳述したので、興味ある方はご覧いただきたい。香港の経済関係者たちが共通して口にしていたのが、次の言葉だった。

 「香港は中国経済の肺のようなものだ。肺がなければ呼吸ができない。そして肺を動かしているのは、アメリカドルにペッグされた香港ドルだ。香港のアジア金融センターとしての地位は、香港ドルがアメリカドルとのペッグを維持することによって成り立っている」

 香港ドルは、1983年にアメリカドルとのペッグを開始。1アメリカドル≒7.8香港ドルのほぼ固定レートで、自由な交換を行っている。香港ドルは、イギリス植民地時代から、香港上海銀行(HSBC、滙豐銀行)とスタンダードチャータード銀行(SCB、渣打銀行)が発行していたが、いまでは中国銀行も加わり、3行が発行している。

 この香港ドルのドルペッグは、「米国香港政策法」にも明記されているが、「香港人権民主主義法」による見直しの対象にもなる。つまり、香港の生殺与奪はアメリカが握っていることになる。

 今後もしも、アメリカが香港ドルのドルペッグを廃止したら、どんな反応が起こるのか。少なくとも、以下のようなことが想像つく。

 ・香港ドルの暴落……香港ドルは価値を失って暴落し、遠からず人民元に吸収されるだろう。

 ・香港証券取引所の衰退……香港からアメリカドルが流出していき、香港市場は深圳市場と一体化するしか生き残れなくなる可能性がある。

 ・グレートベイエリア構想(粤港澳大湾区)の崩壊……習近平(Xi Jinping)政権の肝入り政策である広東省・香港・マカオの経済一体化構想「グレートベイエリア」は、大きく崩れていくだろう。もしくは逆に、3地域が互いにこじんまりと身を寄せ合うかもしれない。

 ・人民元国際化の後退……中国は先代の胡錦濤(Hu Jintao)政権の時代から、人民元の国際化を悲願にしてきて、中国―香港―ロンドンという人民元国際化のラインを築いてきた。だが今年、イギリスがEUから離脱して挫折したところに、香港ドルの価値も失われれば、人民元国際化の道は遠のく。

 ・輸出基地の価値減退……中国から香港を経由した輸出も、アメリカドルが自由に使えることがメリットになって活発に行われてきた。だがこれがなくなれば、香港の輸出基地としての魅力も失われ、輸出が先細る。

 ・マカオ経済の凋落……マカオの通貨パタカ(MOP)は、香港ドルとペッグになっている。つまりアメリカドルの「孫通貨」なわけで、「親と子」の関係が切れれば、「孫」にも甚大な影響が出る。

 ・大量移民の発生……ドルとの紐づけがない通貨では、個人財産を保全できないということで、香港の富裕層や中間層の他国・地域への移民が続出するだろう。

 こうしたことを冷静に勘案すると、香港を巡る米中のチキンレースは、中国側に勝ち目があるとは思えない。

 それでも中国が、「もはや『2047年までの一国二制度』は諦めて、完全統一(「一国一制度」)を早める」と決断したのなら、中国側にもルビコン川を渡る意味はある。だがそうなったら、香港の「百万ドルの夜景」は失われ、ただの鄙びた「広東省香港市」になってしまうに違いないが。(Yahoo!より抜粋)



米中に大きく振り回される韓国、日本が「ひとごと」と見てはいけない理由


6/2(火) 6:01配信 ダイヤモンド・オンライン

● コロナショックと米中対立の激化で 輸出依存度が高い韓国経済が逆境

 コロナショックによる経済の低迷や、米・中の対立の激化などにより世界の貿易取引が減少している。貿易量の減少は世界経済全体にとって大きなマイナス要因だ。輸出依存度の高い諸国、特に韓国経済にとってかなりの逆風だ。

 4月の韓国の輸出額は前年同月比24%減となり、貿易収支は8年3カ月ぶりに赤字に転落した。輸出減少は、韓国の雇用、消費、投資などにかなりの下押し圧力をかけている。特に、韓国の稼ぎ頭である半導体業界では、サムスン電子の先行きが不透明だ。

 ここへ来て米国内の世論は反中国に傾いている。それに伴い、トランプ大統領は対中強硬姿勢を強め、半導体製造分野などで制裁を強化している。それに従って、台湾の大手ファウンダリーである台湾積体電路(TSMC)は中国ファーウェイ向けの受注を中止したという。

 中国のIT関連企業にとって韓国企業の重要性は増している。米国がそこに目をつけ、中国との取引を見直すよう韓国に圧力をかけることが想定される。今後、習近平国家主席は、国内事情を考えて米国に対して強く出ざるを得ない。韓国は、米中のはざまで難しい選択を迫られていることになるだろう。


 今後、米中摩擦は先鋭化するとみられる。ただ、経済面における米中の相互依存度は高く、両国はどこかで決定的な対立を回避せざるを得ないとみる。そうした状況を念頭に、わが国は米国とは安全保障面の関係を維持・強化しつつ、経済面において中国と適切な関係を目指さなければならない。

● 米中のはざまで 先行き懸念高まる韓国経済

 5月、外国為替市場では韓国ウォンが米ドルに対して売られ、ウォンの為替レートが減価(ウォン安が進行)した。その背景には、中長期的に見た場合、韓国経済の実力が低下する懸念は高まることがある。

 具体的には、コロナショックが韓国の輸出を減少させ、所得・雇用環境の不安定感が高まっている。4月、韓国の中小企業の就業者数は前年同月から53.8万人減少した。労働市場の状況はリーマンショック時よりもはるかに深刻だ。新型コロナウイルスの感染がどう収束するかにもよるが、状況次第で韓国経済は長期の停滞に陥る可能性がある。

 5月、ソウルの株式市場ではKOSPI(韓国総合株価指数)が反発した。それは、原油価格の反発や米国の経済活動の再開、GAFAなど世界の主要IT企業の成長期待に支えられた世界的な株価高に影響された部分が大きい。為替レートの推移と比較した場合、韓国の株価動向が経済の実力を反映しているとは考えにくい。

 コロナショック発生以前から、韓国のファンダメンタルズ(経済の基礎的な条件)は徐々に軟化した。革新派(左派)の文政権は、最低賃金の引き上げなどを行い、企業経営に制約を課してしまった。それが雇用を減少させた。

 その上、米中の通商摩擦から世界のサプライチェーンが混乱し、韓国の輸出は下り坂を転がり落ちるような勢いで減少した。景気減速懸念が高まる中、韓国では賃上げなどを求める労働争議が激化し、企業経営はさらに圧迫された。海外脱出を図る企業も増えた。

 その上にコロナショックが発生し、世界経済が大混乱に陥った。経済の専門家の中には、「半導体を中心に輸出によって成長を遂げてきた韓国経済は、これまでに経験したことがないような逆風に直面している」と指摘する専門家もいる。1~3月期の実質GDP成長率は前期比マイナス1.3%に落ち込んだ。

 需要項目別に見ると、もともと厚みを欠く内需の落ち込み方が著しい。短期間で輸出が回復し、所得・雇用環境が安定する展開は期待薄だ。韓国経済が本格的な景気後退に陥るとの懸念などが高まり、資金が海外に流出してしまっているようだ。

● 厳しさ増す 大黒柱サムソンの経営環境

 それに加え、韓国最大企業であるサムスン電子をはじめ主要企業が一段と不安定な環境に直面していることも先行き懸念を高める要因だ。サムスン電子の売上高は韓国のGDPの15%程度に匹敵する。事実上、同社の業績が韓国経済の成長を左右するといっても過言ではない。

 サムスン電子では、李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が検察に出頭するなど、経営指揮への懸念が高まっている。また、同社は米中関係の悪化にも対応しなければならない。すでに米中は台湾の半導体受託製造大手TSMCを取り合った。米国はファーウェイをはじめ中国のIT先端分野での台頭を抑えようと制裁を強化し、TSMCはファーウェイからの受注を停止した。

 これは中国にとって痛手だ。中国は今後の世界経済を支えると期待される5G通信機器、スマートフォン、さらには高性能のICチップ分野でシェアを高めたい。ファーウェイ傘下の半導体企業であるハイシリコンは、設計面において世界的な競争力を誇る。しかし、肝心の半導体生産能力は十分ではない。台湾での生産が閉ざされたファーウェイにとって、サムスン電子の受託製造事業の重要性は一段と増しているはずだ。サムスン電子にとっても、中国の需要は業績拡大を目指すために欠かせない。

 同時に、北朝鮮の核のリスクに対峙(たいじ)している韓国にとって、安全保障面での米国との同盟関係は重要だ。冷静に考えると、韓国は安全保障面では米国との関係を維持・強化し、中国とは経済面を中心に民間レベルでの安定した関係を目指さなければならない。

 南北統一と反日姿勢を重視する文政権は、どちらかといえば、中国との関係を重視しているようにみえる。文政権に対して米国は自国を中心とするサプライチェーン網構想である“経済繁栄ネットワーク”への参画を求めている。言い換えれば、米国は韓国に自国との関係を重視するよう踏み絵を踏ませようとしている。

 当面、サムスン電子、SKハイニックス、現代自動車などの韓国主要企業は、米中間で綱渡り状態の経営を続けざるを得ないだろう。文政権が、自国産業の強化に向けた適切な政策を打っていないことも気になる。

● これから わが国がたどるべき厳しい道

 韓国が直面している状況は、日本にとって他人事(ひとごと)ではない。日本は米国と中国とどのような関係を目指すか、方針と対応策を明確にしなければならない。韓国と異なり、日本は世界のIT化にかなり出遅れている。政府の迅速かつ抜本的対応は急務だ。

安全保障面を考えると、日本はトランプ政権からの要請にある程度応じざるを得ない。この点に関して、IT分野において日本はフッ化水素や半導体ウエハーなど高品質の素材を輸出してきた。日本が米国から受ける影響は、半導体の輸出比率が高い韓国に比べ小さくなる可能性がある。対米・中関係を考える上で、日本の立場は韓国よりも幾分ベターといえる部分もある。

 一方、日本は経済の実力を高めるために、国内への産業回帰や企業のさらなる国際分散投資を支援する必要がある。それは、中国との経済的な関係を強化するために重要だ。中国は半導体材料など高品質の素材調達において、日本に依存している。日本はそうした強みをさらに高め、世界的なIT化の推進にも対応すべきだ。

 人件費の違いはあるものの、昨年来、台湾政府は大手IT企業の国内回帰を支援している。新型コロナウイルスの感染拡大により中国では工場での就業を希望する人が減少し、人件費が上昇しているようだ。わが国は、精緻なモノづくりの力の向上を目指して国内に生産拠点や研究開発拠点を設ける企業に補助金や税制面でのインセンティブを付与し、競争力を高めなければならない。

 医療面に関しても、企業の活力を引き出す制度設計が求められる。コロナショックは、医薬品の開発・生産能力が国家・経済の安全保障に無視できない影響を与えることを確認する重要な機会となった。さらに、これまで既得権益層からの反発を受け導入が見送られてきた初診からのオンライン診療も、暫定措置ではあるものの、認可された。

 コロナショックを機に、IT、デジタル技術が世界経済をけん引することがはっきりした。後戻りはできない。政府はこの変化をチャンスと捉え、迅速かつ積極的に構造改革を進めるなどして企業の新しい取り組みを支援しなければならない。長い目で見た場合、それがわが国の競争力向上に重要な役割を発揮するはずだ。(Yahoo!より抜粋)
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